桐箪笥のとのこ仕上げとは、現在の総桐たんすにおいて一番一般的な仕上げ方法です。桐箪笥の「仕上げ」とは、桐箪笥の表面の塗装のことをいいます。桐たんすは、一見、塗装されていないように見えますが、表面が無塗装ということではなく、桐箪笥の表面にはとのこ仕上げが施してあります。
桐箪笥のとのこ仕上げは、「やしゃ砥粉仕上げ」ともいい、木の実である「やしゃ」を煮ると出てくる抽出液をろ過したものと砥粉とをあわせたものを 桐箪笥の表面に重ね塗りしていきます。桐箪笥の表面にとのこを刷り込んでいくように作業をすると、だんだんと桐箪笥の表面が滑らかになり、何度も重ね塗りしていくうちに、桐箪笥の表面はとのこが染み込んでツルツルになり、桐箪笥本来の美しさをかもし出すようになります。
桐箪笥の表面の柾目のくっきりしたラインは、やしゃによって、よりはっきりとなっていきます。また、桐箪笥たんす表面のやや黄色がかった白色は、混ぜる砥粉の色によって決まります。
桐箪笥に砥粉仕上げを施すことによって、桐箪笥タンスが本来持っている湿度を自動的に調整する機能が、より湿度に対して桐箪笥が敏感に反応するようになります。このように、桐箪笥のとのこ仕上げは、桐箪笥本来の美しさを引き出すと共に、桐箪笥の機能を高める働きもするという桐箪笥にピッタリな仕上げ方法の一つです。

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