2008年5月23日金曜日

桐箪笥の桐材選び(産地面)

 桐箪笥桐材として最高級のものは会津桐が一番といわれています。会津桐は江戸時代の初めに、保科正行公によって桐箪笥に使う桐の植林の奨励策が出されたことから始まりました。それ以後、会津松平藩の一貫した政策として桐箪笥に使う桐の植林は続けられてきました。この桐箪笥に使う桐の植林の奨励策は、会津の気候や風土、土壌が桐の生育にぴったりと合っていたことから始まりました。会津では気温の温度差から、そこを流れる川には朝と晩に川霧が発生します。この霧の影響を受けて会津の山間で桐は大きく育っていきます。江戸時代から始まった桐箪笥に使う桐の植林の奨励策は、現在でも受け継がれてきており、桐の木の研究を引き続き行うとともに、植林活動を積極的に行っている状況にあります。このように桐箪笥に使う桐の木の研究が古くからなされており、桐を育てるノウハウに長けているからこそ、結果として最高級の桐箪笥に使う桐の木ができるのです。

 会津は最高級の桐の産地ではありますが、桐箪笥の産地ではありません。桐箪笥に使う桐の原木の出荷地域です。地元の桐屋さんは、桐箪笥に使う材料として桐を販売して、逆に、そこから桐たんすを仕入れて販売をするという形がありました。桐たんす製造業者は、会津の桐だけを仕入れるわけではありません。桐箪笥の値段に応じて、様々な地域から仕入れた桐を使い分けて桐箪笥を製造しています。

 桐箪笥は、すべての材を外から一目で確認することはできないので、箪笥の背の部分や引き出しの部分を抜いて裏の材を確かめるなど、じっくりと確認することが大切です。